ニュース・プレスリリース
年頭所感
2025.01.07
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ニュース
2025年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
また、旧年中は皆様には大変お世話になりました。
さて、年頭所感ということで2024年の振り返りと2025年の見通しについて、私見を述べさせていただきます。
◆ 2024年の振り返り
2024年は年初と年末に大きな動きがありました。年明けの1月にはビットコインETFが承認され、その後イーサリアムETFの承認が続くなど、暗号資産が金融商品としてのポジションを確立する兆しが感じられました。その後、11月にはトランプ前大統領の再任が決まり、SECの規制に対して言及したことで、ビットコインが12月には$100,000を超えるなど、ブロックチェーン業界に関する風向きが大きく変わった年にとなりました。
また、ミームコインが大変盛り上がったのは、大きな特徴だったと思います。
それまでは投機的な色合いが強かったミームコインですが、プロジェクトの思想やカルチャーに対する共感など、ミームコインに対する新たな視点が見出されたことが盛り上がりの要因であったと考えております。
そしてNFTはというと、2021年の急成長に対する期待と調整とを繰り返しながらも、年後半には新しいプロジェクトの台頭が目立った年でした。
特に、コレクティブ系NFTであるPFPは、これまでトップレイヤーであったコレクションのフロアープライスが軒並み下げる中でも価格を維持し、さらに、PudgyPenguinsのようなトークノミクスを織り交ぜたコレクションのフロアープライスが年末にかけて大きく伸びました。
国内においては、IEO(Initial Exchange Offering)がとても多かった印象です。BRILやGEEK、MSMなどゲーム系トークン、NOT A HOTELが発行したNACなど、様々なプロジェクトからトークンが発行された年でもありました。
また、国内NFT市場を見ると、2024年は、これまでゲームやアート関連中心で盛り上がりを見せたNFTを、多くの企業や自治体が活用し始めた年でもありました。
それまでは販売を目的として発行されていたNFTが、無料配布などを通じて顧客エンゲージメントを醸成する、マーケティング目的で発行されることが多くなった印象です。
そのような中、当社は4月にファンマーケティングをNFTで実現するプラットフォーム「SBINFT Mits」を正式ローンチ、そして11月にNFT発行・販売サービス「SBINFT LAUNCHPAD」を発表しました。
「SBINFT Mits」は様々な企業・プロジェクトに採用していただき、SNSを活用した事例も多かったことから、NFTを活用したマーケティングサービスの実効性・認知度の向上に、大きく寄与したと自負しております。また、「SBINFT LAUNCHPAD」は、リリースと同時にブロックチェーンゲーム「コインムスメ」のNFT販売を実施しましたが、販売終了日前に予定枚数を完売し、大変好評いただいたと実感しています。
◆ 2025年の見通し
2025年は、トランプ大統領就任の影響により、ビットコインとともにアルトコインが引き続き活況を呈するでしょう。また、国内市場においてステーブルコインの利用が本格的に開始され、様々なユースケースが出てくる見込みです。
そして、暗号資産に関する税制も前進する兆しがあります。仮に、暗号資産取引による利益が申告分離課税になる場合、多くの投資家の関心を引くでしょう。
なお、個人的に最も注目しているのは、昨年から市場で話題になっている、「Crypto」と「AI Agent」を組み合わせた新たなプロダクトです。AI Agentによる取引の自動化が進むことで、2025年のトランザクションの大部分がAI Agentによって創出されるのではという予想も出ており、「Crypto」×「AI Agent」が、大きなトレンドになると考えています。
NFTは、2025年も引き続き、ゲームやエンターテイメント業界が牽引するとともに、企業のマーケティング分野での活用や、サプライチェーンの透明化、商品の真正性証明において利用が拡大すると予想されます。政府や自治体が、地方創生やインバウンド対応などにNFTを導入するなど、公共分野での活用もこれまで以上に多く発表されると考えています。
ブロックチェーンゲームは、2025年も注目のタイトルが数多くリリースされる見込みですが、人気のIPを活用したタイトルも多く、市場全体が今まで以上に活性化されることが予想されます。
そのため、2025年は、web3市場の集大成ともいうべき大きな一年になると期待しています。
当社は、本年も「SBINFT Mits」、「SBINFT LAUNCHPAD」、「SBINFT Market」の提供により、企業・プロジェクトがNFTを活用して成し遂げようとする目標に向けて伴走し、市場拡大に寄与すべく取り組んでまいります。
また、本年はいよいよ、当社グループの暗号資産取引所であるSBI VCトレードが、世界的に流通するステーブルコイン「USDC」の取り扱いを開始します。
ステーブルコインは、決済市場をはじめとして、世の中に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。
当社も、これらの変化に対応すべく、引き続きSBI VCトレードとの連携を強化しながら、NFTを中心とするブロックチェーン技術により新たな価値を市場に提供してまいります。
令和7年1月7日 SBINFT株式会社 代表取締役 高 長徳