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事例集

メタバースで個性を楽しむ時代。美容業界のNFT事例をご紹介!

この記事の対象者
・化粧品などの美容アイテムをオンラインで購入される方
・Web3が化粧品業界にもたらす可能性について考えたい方
・ビジネス現場でのNFT活用事例を知りたい方

様々な分野でNFTやメタバースの活用が進んでいますが、中でもアバターの着用アイテムなど実用的な使い方で盛り上がりを見せているアパレル業界。

NIKEが買収して話題になった、仮想スニーカーデザインを手掛ける「RTFKT」(アーティファクト)が2021年12月にメタバース参入したことを皮切りに、GIVENCHY、DOLCE & GABBANAやLouis Vuittonなどの世界的なメーカーやハイブランドが、相次いでメタバースに参入しました。

そんなアパレル業界と同じく、アバターの外見を美しくしたり個性を表現したりする手段の1つとして、化粧品業界でもメタバースに参入する例が広がりを見せています。

メタバースとは、「ネットワーク上に構築された仮想空間」のことを指しますが、化粧品業界では、現状どのような形でメタバース参入が進んでいるのでしょうか?

この記事では、化粧品にNFTやメタバースを組み合わせることで何が実現できるのか、参入の意義やメリット、そして本記事の執筆時点の代表的な事例をご紹介していきます。

この記事でわかること
・化粧品にNFTやメタバースを組み合わせることのメリット
・化粧品業界におけるNFT・メタバース対応の代表的な事例
・Web3.0が化粧品業界にもたらす可能性

化粧品のマーケティングにNFTやメタバースが活用されている

化粧品にNFTやメタバースを活用するメリット

「NFT」「メタバース」「Web3.0」がバズワードとなり人々の関心を引く中で、いくつかの化粧品ブランドがマーケティングにNFTやメタバースを取り入れる試みをしています。

NFTは、唯一性が保証されたデジタル資産としての価値が生じるだけでなく、マーケットプレイスを通じて二次流通させることが可能です。

NFTを実物の商品と紐づければ、ブランドのファンであることの証明や、ファン向けの優待サービスを得られるなど、顧客はより特別な体験を享受でき、またブランドにとっても効果的なダイレクトマーケティングを実現する可能性を秘めています。

加えて、メタバース上でのバーチャルメイクやバーチャルネイルなど、顧客が自分自身のイメージチェンジを簡単に試せるサービスは、顧客満足度を高める上で非常に有効と言えるでしょう。

ビューティーテックとメタバースを掛け合わせることで、企業は顧客とのコミュニケーションを強化できるのではないでしょうか。

また、ブランドが独自発行したNFTをコミュニティメンバーの証明に活用することで、消費者は商品購入に留まらず、自分の好きなブランドの発展を後押しすることができるようになりました。

化粧品にNFTやメタバースを活用した事例

本記事執筆時点での代表的な事例は以下の通りです。

  • ①化粧品業界初の「スポンサーNFT」を導入!
     ウォータートリートメント「/me.」
  • 化粧品ブランドとして初めてNFTアートを発表!
     メタバース参入も早かった「GIVENCHY(ジバンシイ)」
  • メタバース上で多様性あるコミュニティを構築!
     NFTメイクアップキャンペーンを行う「CLINIQUE(クリニーク)」

化粧品業界初の「スポンサーNFT」を導入!
 ウォータートリートメント「/me.」

「/me.(シェイクミー)」は、オイル層と美容層の2層から成る「美容成分82.6%」配合処方の濃密なトリートメント。リアルな美容の悩みに寄り添った商品を展開するコスメブランドの「BIZKI」から、シェイクして使う新感覚のウォータートリートメントとして2022年3月に発表されました。

さらに/me.は、発売に先立って消費者個人がスポンサーになれる「スポンサーNFT」を発行。「スポンサーNFT」はNFTマーケットのHEXA(ヘキサ)が提供するサービスであり、/me.は化粧品ブランドとして初めて発行に踏み出しました。

スポンサーNFTのファーストセールでは、女性の輝きが増していく様子を描いた/me.オリジナルイラストが販売され、販売開始後わずか30秒で完売に。その収益は、「認定NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動」に全額寄付されました。

NFTの購入を通じてカジュアルに人気化粧品ブランドのスポンサーになれるだけではなく、乳がんピンクリボン運動にも貢献できるといったホルダー側の意義がわかりやすく、化粧品業界に新しい風を吹き込む成功例となりました。

②化粧品ブランドとして初めてNFTアートを発表!
メタバース参入も早かった「GIVENCHY( ジバンシイ)」

化粧品ブランドとして、初めてNFTアートを制作したのは「GIVENCHY(ジバンシイ)」でした。

そのNFTアートは、ロンドンのギャラリーオーナーでLGBTQ+活動家のアマール・シン氏、アーティストの「リワインド・コレクティブ」との共同制作によるもの。2022年6月17日に公式インスタグラムアカウントでNFTを公開後、同月21〜26日の間にVeVeで1952個の限定シリーズとして販売されました。

収益は、フランスのLGBTQ+支援組織のLe MAG Jeunes(Movement for the Assertion of Young Gay, Lesbian, Bi & Trans people)に全額寄付され、世界的な化粧品ブランドが多様性理解を推し進める模範的な成功例となりました。

またGIVENCHYは、オンライン・ゲーミング・プラットフォームの「ロブロックス」にもいち早く「Givenchy Beauty House」を設置するなど、メタバース参入が早かったことでも知られています。

Givenchy Beauty House」では、ダンス、探索、メイクアップによって様々なファッションアイコンを獲得して自分のアバターを美しく変身させたり、瞬時にメイクアップアーティストとして参加したりと、遊び心に溢れたユニークなゲーム体験を通じて、顧客一人ひとりの個性と美しさを最大限に表現できる場を提供しています。

③メタバース上で多様性を尊重したコミュニティを構築!
NFTメイクアップキャンペーンを行う「CLINIQUE(クリニーク)」

皮膚科学から生まれた「CLINIQUE」も、ブランド初となるNFTメイクアップキャンペーン「A Metaverse More Like Us」をメタバース上で展開。

女性やノンバイナリーのアバターコレクションを集めた8888体のNFTコレクション「Non-Fungible People」などを展開するDaz 3D社とパートナーシップを組み、メタバース上で多様性を尊重したコミュニティを構築することで、「前向きな価値観を作り出すリーダー」としてブランディングを試みました。

「A Metaverse More Like Us」では、世界的なメイクアップ アーティストのテス・デリ―とシーカ・デイリー、エミラ・ディ・スペインともコラボレーションし、リアルでは表現しきれない「美しさ」に挑戦。個々の美しさを称える素晴らしさを、このキャンペーンを通じて表現しています。

CLINIQUEによると、2022年7月のメタバース上では、女性のユーザーやクリエイターはわずか20%にしか満たず、女性のNFTアーティストにおいては16%以下でした。また、有色人種のアバターの価値も白色人種のアバターと比べて低かったといいます。

このA Metaverse More Like Usは、「メタバース空間内で多様性を実現するには改善点が多分にあるのではないか?」というCLINIQUEの強い問題意識によって企画されたキャンペーンでした。

「Metaverse More Like Us」では、世界中のあらゆる美しさを取り入れ、デジタルの世界でマイノリティなコミュニティやユーザーにもスポットを当てることにつながりました。

終わりに

この記事では、化粧品ブランドのWeb3.0進出について、NFTとメタバースの活用事例を3つご紹介しました。

ブランド独自のスポンサーNFTなどのデジタル資産や、メタバースでの美容体験を通じて、独自性を強めてブランド認知度を高めていくような施策は、今後ますます一般的に浸透してくると考えられます。

この記事を通じてNFTを身近に感じ、NFTの可能性について興味を持っていただけたのではないでしょうか?

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